【短編】とじようの現実郷

エッセイと俳句。 最近はたまに小説。 人質を解放してください。

昨晩歯磨きをしたかということばかりを考えている。

朝が極端に苦手だ。どのくらい苦手かと言うと、ミニバスの大事な試合があるのにも関わらず、起きるのが嫌という理由だけで休むくらいである。

朝かよクソがと思うくらいである。

起きてすぐ死にてーと思うくらいである。

 

今日くらい休んでもなんとかなるやろ。

 

平日だけではなく休日でも起きたくない。平日は起きたくないが、休日は起きなければ勿体ないので起きるという人間もいる。

正気か?

旅先でも朝ごはんやモーニングを食べた試しがない。

そもそも朝はテンションが低すぎて、ごはんなど普段から食べない。朝ごはんを食べる時間がもったいない。寝ていたい。眠っていたい。なんで寝ると次の日になるん?

そんな私にもまだ頑張れる朝がある。それは誰かが隣で眠っていてくれる時である。

男性であれ女性であれ目が覚めた時に誰かが隣にいれば、何故かかなり目覚めがいい。

修学旅行や合宿では起きるのがしんどいと思った覚えがほとんどない。

そもそも神経質なので、同じ部屋に人がいたり、同じベッドに人がいると深く眠れておらず、目を覚ましやすいだけかもしれない。

しかし、かなり頭は冴えていると感じるし、体調が悪いということもない。

1人だと死にたいとさえ思う憂鬱な朝、初めに見るのが親しい人間の顔であるだけで、スタートダッシュが全く違う。

マリカーで例えると、1人で起きた場合がエンストで、誰かと起きた場合がロケットスタートである。

 

ある1名は例外として、その人が憎たらしすぎて私がムカついて頭に血が上ることで冴えてくるという人物もいる。

 

いうたらロケットスタートの加速距離ちょい長いバージョンの奴である。

 

今日も明日も明後日も遅かれ早かれ起きなければならない。

起きる度に私は思う。

 

((あれ?昨日の夜歯磨きしたっけな))